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邪道

歌って踊れるエンジニアの叫び

アジャイル開発をはじめたって価値はうまれない #agilejapan

Agile Agile Japan 勉強会

2013年5月24日に開催されたAgile Japan 2013で登壇させていただきました。 

アジャイルサムライ壱の太刀~実践者たちが語るアジャイル導入の型~」 
竹林 崇 氏
株式会社エムティーアイ Healthcare事業本部 テクニカル・リーダー
上田 佳典 氏
NECビッグローブ株式会社 サービス開発本部
及部 敬雄 氏
楽天株式会社 新サービス部 新サービス1課

対象者

アジャイルを導入するきっかけ(判断材料・説得材料)が欲しい人

ベンダー、マネージャー層⇒判断材料 現場の人⇒説得材料

セッション概要

最近、アジャイル開発に取り組む現場や組織が増え、アジャイルへの期待がますます大きくなってきていると感じます。

このセッションでは、アジャイル開発に関心をお持ちの皆様に向けて、三人の実践者が現場での実践をもとにアジャイルの導入についてお話します。教科書だけではわからない「はじめた理由、課題の解決方法、周囲の巻き込み方、成果」について共有させていただきます。

皆様の現場にアジャイルを導入するきっかけになれば幸いです。

アジャイルサムライ壱の太刀~実践者たちが語るアジャイル導入の型~」というタイトルで、3人のパターンのプレゼン、パネルディスカッション、テーブルディスカッションという盛りだくさんのセッションとなりました。

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その中で、私は説得しない・はじめないアジャイル開発のはじめ形について話させていただきました。

今回はその内容をご紹介させていただきます。

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アジャイル開発関連の勉強会や書籍を見ていると、守破離でいう守、はじめ方にフォーカスした内容がとても多いです。私がアジャイルを知ってから2年半ほどですが、あまり大きく変化はしていないと感じます。

すると、一つの疑問を感じます。

アジャイル開発をはじめるのは難しいのだろうか?」

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なぜ難しいと感じるのかをちょっと掘り下げてみます。

  • 上司を説得できないかもしれない
  • はじめたいけど一緒にやってくれる仲間がいないかもしれない

他人を変えることは難しい、相手がいるから難しいと感じるのでしょう。

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難しいのであればいっそのこと説得もはじめることもやめてしまえばいい!
とかの諸葛亮孔明は言いました(嘘)。

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冗談はさておき、そもそもアジャイル開発をはじめようとはじめまいと、もともと目指していた目指すゴールが変わるわけではありません。

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もちろん上司を説得したり、「はじめます!」と宣言してはじめた方がいいケースもあります。

しかし、そこにこだわるばかりに立ち止まってしまうくらいなら、説得しない・はじめないはじめ形があってもいいのではないでしょうか?

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最初は説得しないはじめ形について。

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最近、私は新しいチームに異動しました。

異動することを知った後、新しいチームでどんな価値を生み出すのか、そのために私が何をすべきなのか考えました。

そして最初に私がやったことはとにかく話す”ことでした。各メンバーに1対1でヒアリング、ランチや雑談でコミュニケーションをとりました。

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これは、リーダー・Product Owner・ベテランエンジニア・新人エンジニアいろんな人と話をし、それぞれが課題におもっていることをリストアップしたものです。

まとめてみて気付いたことは、みんな共通して今よりよくしたいと思っているということです。 

 

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同じ想いを持っているのであれば、説得は必要ありません。

説得や交渉のように相対するコミュニケーションではなく、同じ方向をみて意見を出し合えるコミュニケーションの場をつくるだけでチームは進んでいくと私は確信しました。

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よくバスに乗せるという例えを聞きます。しかし今よりよくしたいという想いを共感できない(バスに乗らない)人はいるのでしょうか?

「サービスをもっとよくして利益を上げたい」
「仕事を終えて早く帰りたい」
「最新の技術を使いたい」
言い方は様々ですが、これらは本当に違う方向を向いているのでしょうか?

屁理屈かもしれませんが、本当にバスに乗らない人がいるのだとすると、どんな方法をとろうとも一緒に働きたくないでしょう。

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次にはじめないはじめ形について。

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私は、「はじめます」と宣言して失敗した経験があります。
それからは宣言するのはやめました。

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これは実際にいままでのふりかえりででたTryの一部です。
こうやって眺めてみると難しいことはありません。

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多くの現場で、意外と当たり前に思えることができていなかったりします。まずそれを当たり前にすることからはじめるのであれば、わざわざ「はじめます!」なんて仰々しいはじめ方をしなくてよいでしょう。

そして、当たり前にするだけなので私でもはじめることができました。

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はじめるハードルは調整可能です。高いハードルを感じているのであれば低くしてしまえばよいだけです。

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最後に新しいチームに参加して4ヶ月で見えてきた成果についてご紹介します。

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振り返りを数値でまとめてみました。
継続は力なり。小さなTryでも積み重ねれば大きな変化となります。

 

 

 

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プロジェクトの進み方についても振り返ってみます。赤線は理想線(こう進んだら順調だなー線)、青線は実際の進捗を表してます。

計測しはじめた最初の頃はなかなか順調に進めることができず最後に「えいやっ!」でがんばる学生症候群でしたが、最近では毎週進捗を気にしながら順調に進めることができています。

少しは大人に近づいてきたかもしれません。

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まだ大きな成果が出せたわけではないかもしれませんが、新しいチームでも“はじめる”ことはできました。

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なによりも、同じチームメンバーの若手の子が「私もやってみたい」と言ってくれ、実際にふりかえりのファシリテートなどに挑戦してくれています。

このスライドはデブサミ2012で@daipresentsさんが話されていたものですが、もしかしたら少しだけ気持ちがわかったかもしれません。

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アジャイル開発をはじめる・はじめないに関わらず、向かう先があってそこに向かう道があることは変わりません。

その道のりは険しいかもしれませんが、それはおそらくもともと私たちの仕事が難しいからであって何かをはじめたから険しくなったわけではありません。

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どんなに道のりが険しかろうと、歩き出すことにハードルはありません。ハードルを感じているとしたらそれは自分自身が作り出しているのかもしれません。

したがって、説得しない・はじめないではじめるアジャイル開発があってもよいと私は思います。  

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最後に、なぜはじめという漢字を使っていたのかご説明します。

型・・・パターン

形・・・型に自らの血を注いだもの

本や勉強会を通して、多くのを知ることができます。

しかし、のままで役に立ちません。を知り、自らの血を注いでにしてはじめて価値が生まれます。

Agile Japanでも多くのを見つけることができたと思います。ぜひ皆さんの熱い血を注いでにして現場に活かして下さい。