邪道(旧)

歌って踊れるエンジニアの叫び

踊る大捜査線にみた組織論

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組織論なんて大々しく書いていますが、単に土曜日プレミアムで踊る大捜査線THE MOVIE 2を久しぶりに見て感動しただけです。

映画の紹介を改めてする必要は無いかもしれませんが少しだけ。
フジテレビのテレビドラマ「踊る大捜査線」の劇場版第二作目である本作。2003年7月19日に公開されると同時に大ヒットをし、2012年現在においても邦画の実写映画としては最高の興行収入を記録しています。

踊る大捜査線では全作を通して現場と組織上層部の葛藤が描かれていますが、本作では特に色濃く物語の真相に関わっていたように感じました。

 

ということで、映画の中で出てきた名言と共に、私のようなぺーぺーが考える組織に触れてみます。

 

”リーダーが優秀なら組織も悪くない

犯人グループが犯行に及んだ原因の一つに、現代の中央集権型の組織構造に嫌気がさしたことが挙げられます。そのため彼らは上下にのびていく組織ではなく、各々の判断で動く横にのびる新しい組織を作って犯行に及びました。そんな彼らに対して青島刑事が放った台詞です。

どちらの組織がいいのかは私にはわかりません。
しかし、どんな組織にいようと中にいる1人1人のヒトが何より大事であることには変わらないと思います。私はこの言葉並びの意味自体よりも、青島刑事がリーダー(室井さん)を心から信頼していることが表れていることに感動を覚えました。リーダーであろうとなかろうと、組織の中にいる1人1人のヒトの重要性と、自分もその1人であることを忘れていはいけないと思います。

なんとなくですが最近読ませていただいた上記のエントリーが思い浮かびました。

"One for All"は日本人は得意ですが、"All for One"も忘れてはならないと思います。 

 

”現場の君たちを信じる

室井さんが捜査本部の指揮をとることになった際、全捜査官に向けて発した台詞です。

任せられる方はもちろんですが、それ以上に任せる方は勇気がいります。私が彼の部下であったら、この言葉をもらったら余計なことを考えずに正しいと思うことができる気がします。

室井さんが来る前の本部の管理官のように管理することでマネジメント(うまくいかせる)しがちですが、一方で室井さんのように任せるマネジメントもあります。

どちらかしか選択肢を持たないのではなく、さまざまな状況の変化にあわせて任せるところは任せて締めるところは締めるような器用なマネジメントが現代には求められているのかもしれません。

 

”責任をとる、それが私の仕事だ!

現場を信頼した捜査を行った結果、上層部から釘を刺された室井さんが上層部に対して発した言葉です。

この言葉を聞いて私の上司がある席でふと話した言葉を思い出しました。

 私はものをつくることはできない。
 だから、ものをつくることのできるメンバーを尊敬している。
 私ができることは彼らを信頼することと責任をとることだけよ。 

目から鱗です。

 

”警察を・・・任せたぞ

実は本作が和久さん役のいかりや長介さんの遺作となりました。そしてこのシーンは、映画のそしていかりやさんのラストシーンとなりました。

直接的に描かれることはなかったですが、和久さんも若かりし頃は組織の上層部と戦いながら自分の信念を貫いていたようでした。自分にとって一番大事な信念を任せることができる後輩を育ったことは彼の残した成果の一つと言っていいでしょう。
組織において教育は大事な要素の一つです。我々のようなものづくりに近い職業に撮っては、ノウハウやスキルだけでなく、想いや信念といったメンタル面の教育こそが最大の課題でしょう。
 
生意気にも組織について書かせていただきました。
しかし、その生意気な我々も組織の一員であり、次代の組織を担っていく存在でもあります。役割を気にすることなく、本当にいいものを追い求めて意見をぶつけ合うことが組織にとっても重要なのかもしれません。
 
おまけ
以前勉強会でも生意気な発表をさせていただいていました。

こんな本もありました。

踊る大捜査線に学ぶ組織論入門

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